ぎっくり腰にならないようにするには?
ぎっくり腰にならないようにするには?
大切なことはまず、全身の筋肉の前後左右のバランスを整えることです。バランスを崩す一番の原因は普段の無意識にしている姿勢が悪いことが挙げられます。
たとえば、必ず足を組んで座るとか、ソファーに座っていつも同じ姿勢で体をねじってテレビを見ているような方は、骨盤もゆがみが固定しやすく、ぎっくり腰のもとになります。
何故、腰ではなく骨盤が大切かというと、腰を痛めている多くの方の原因は仙腸関節(お尻の後ろの関節)がズレてロックしている場合がとても多いからです。
腰の筋肉に左右差があると筋肉自体の力によって仙骨のゆがみを引き起こします。酸素不足で固まった筋肉が強く収縮し、筋膜(筋肉を包んでいる薄い膜)にそって神経が走っているため、膜自体が引っ張られて神経を刺激するので強い痛みが出ると考えられます。
疲労が腰に蓄積すると、血行が悪くなり筋肉に十分な酸素がいきわたらなくなってきます。そして筋肉がどんどん硬くなり何かのきっかけで仙腸関節と筋膜のズレが起こります。
例えば、歯を磨いていてくしゃみをした時、シャンプーをしていてシャワーホースを取ろうとして顔も持ち上げた時など何でもないような動きでギクッとなる場合も結構あります。だから常に筋肉を血液がたっぷり流れてやわらかい状態に保っていることが理想です。
日常動作でぎっくり腰を起こさないコツは、膝をうまく使って動くことです。たとえば重たい物を持つときは必ず膝を曲げて膝ごと立ち上がるように持つと腰への負担が軽減されます。昔の大工さんは(今でもそうかも)重い角材を持つときはまず手をかけてから足を踏み直し、腰を振って位置を決めてから持ったと言われています。
台所で長時間洗い物をする際には15センチ程度の高さの踏み台などに片足を上げて洗い物をすると腰へかかる負担をかなり軽減できます。